成功したのは誰のおかげ⑧

こんな会社は潰れます~その113

 

 

 

 

この元社員は和食の料理人なので、ラーメンだけでは物足らず、ディナータイムを中心に総菜というか、副菜の提供もはじめます

 

 

ラーメン店でこういった料理を提供するところは少なく、たまたまでしょうが、ラーメン居酒屋風の店舗となり、ますます評判となりました

 

 

たまに、昼と夜のメニューをガラッと変えて、営業するお店がありますが、ラーメン店とうのは、昼でも夜でも需要がある上に、さらに、アルコールに合う料理を提供することはとても強みになります

 

 

郊外型とはいえ、お酒を飲まれるお客さんも多いわけで、〆の一杯も提供できるラーメン店は評判となるわけです

 

 

 

 

 

 

しかし、あくまでも主力のラーメンがあっての副菜がお客さんにうけているとうことを元社員は理解していたのでしょうか?

 

 

 

 

 

 

 

ラーメンとその他の売上で客単価もあがり、順調に売上が推移するようになると、元社員にも余裕が生まれます

 

 

 

 

 

 

そうすると、こだわりというか、夢をかなえたいという思いが再燃してくるのでしょうか、

 

『やっぱり惣菜の店がやりたいなぁ』

 

 

 

 

 

しかも、副菜を提供していることはお客さんに好評で、固定客もできます

 

店主『惣菜を中心とした店をやりたいんだけどどうかな?』

 

客『いいんじゃないの?店長、腕あるし』

 

このお客さんの真意はどういったものであったかは不明ですが…

 

 

 

 

 

 

 

 

うちの会社の社員との関係を断ち、不本意でありながらやっているラーメン店はますます売上が上がり、どんどん勘違いしていきます

 

 

 

 

 

『やっぱ俺って商売の才能があるかも』

 

 

 

そして、とんでもない決断を下します

 

 

 

では

成功したのは誰のおかげ⑦

こんな会社は潰れます~その112

 

 

さて、少しづつ雲行きが怪しくなってきたと思いますが、まだまだ元社員の店は順調でした

 

 

うちのお店には、クラスターと呼んでいますが、ひとつの広い土地に複数の店舗を作り、相乗効果を期待したものがあります

 

全てを自社で行うわけではなく、一部はテナントとしてやってもらっていますが、そのうちのひとつをこの元社員が引き取ったというわけです

 

 

 

 

 

現社員もその集合店舗内にいますので、当然ながら交流があります

双方の店舗はアイドルタイム内にお互いの店に食事に行くので、割引もあるのですが、わずかながら売上が立つのでメリットがあります

 

 

 

 

 

 

ところが、元社員の奥さんは、毎日がしんどかったんでしょうか、

その交流を断ってしまいます

 

 

 

 

あるとき、うちの店長のもとに、怒鳴りこんできたのです

『アイドルタイムに長居されるから休めない、割引も負担だ』

 

 

これは、全くもって、八つ当たりに近いもので、割引も利用時間も制限すればいいだけなのです

 

そもそも、午後3時や4時に来るお客さんはまばらで、でも水道光熱費を考えれば、割引をしても元が取れるのです

 

 

 

 

店長は呆れて、その店を利用するのはやめようという話になります

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

でも…

 

 

そもそも売上があるのは、このクラスターのおかげであることをお忘れでないですか?

 

 

 

 

しかし、まわりへの感謝を忘れても、売上は順調なので、どんどん孤立していきます

 

 

 

 

 

 

では

 

成功したのは誰のおかげ⑥

こんな会社は潰れます~その111

 

 

 

前回、営業時間が長くて問題だと言っていますが、

長けりゃいいってもんじゃありません

 

 

 

営業時間というのは、立地や料理内容によって変わります

 

 

 

 

例えば失敗していた例として、

モーニングの専門店が夜の営業をして、お客さんが来ず、労働時間過多と売上減で店主が体調を崩しました

 

これは、モーニングの簡単なパンや揚げ物の安いイメージがつきすぎていて、ディナーとしては物足りない印象がぬぐい去れなかったことです

 

 

 

 

 

 

 

ラーメン屋さんというのは、ランチは昼食としてのラーメン、ディナーは個人もそうですが、ファミリーでもお腹を満たしますし、深夜帯は幹線道路沿いということもあり、トラックの運転手などが小腹を空かせて利用するというもので、

 

それぞれ目的客で成り立っています

 

 

つまり、3つの時間帯のどれかを除くと売上が大きく減少します

 

 

 

 

 

 

よく、客席回転率で考えますが、20席が1日3回転するとなると、客単価1500円では、

 

20×3×1500=90,000円

 

1日9万円で30日営業すると270万円です

 

 

前述したとおり、月300万円が目標とするこのお店にとっては、

どの時間帯も閉めることはできないことが分かります

 

 

アルバイトが常時安定していれば問題ありませんが、人が揃わなければ、オーナー自らがシフトに入らなくてはなりませんし、それでも人が足らなければ、旦那さんと奥さんが時間帯をずらしてシフトに入るという負担も出てきます

 

 

でも、生きていくためには仕方がないことですがね

 

 

 

自営業にはブラック企業なんて言葉はありません

 

 

 

では

 

 

 

成功したのは誰のおかげ⑤

こんな会社は潰れます~その110

 

 

 

 

 

さて、この元社員は、ラーメン店を営んでおりましたが、1つ問題があって、

売れる時間帯を自分で選べません

 

 

 

 

もちろん、ラーメン店だけでなく、立地条件によって売れる時間帯は違います

この店は、いわゆる郊外型で、幹線道路沿いに存在しています

 

 

 

 

 

お客さんは営業時間内にバラバラと来店しますが、

ランチ・ディナー・深夜帯と3つの時間帯でピークを迎えます

 

 

 

個人店ですので、自分で営業時間を決めればよいではないか、と思うかもしれませんが、成功しようと思うなら、

 

お客さんがいつラーメンを食べたいかということを考えなくてはいけません

 

 

ランチだけで自分の想定する売上を取っている超人気店であれば、1日100食限定で売り切りというのも理想的ですが…

 

 

 

 

 

 

 

しかし、普通の店は、どの時間帯でどれだけの売上が発生するかわからないので、電気代等で赤字にならなければ、なるべく長時間店を開けようとします

 

 

 

 

 

 

それに、店を引き継いだということは、そういった幅広いお客様も引き継いだということを理解しておかないとダメになってしまいます

 

 

これが今後ネックになってくるんですけどね…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

また、コンビニのオーナーさんも同じような問題を抱えていると思いますが、

営業時間が長いということは、夫婦間にも多少の影響が生じてきます

 

 

この元社員は、別れたとか、そんなことはないのですが、奥さんにも少し問題が出てきます

 

 

 

 

 

 

 

…はい、色々なことに含みを持たせつつ、次回に続きます

 

 

 

では

 

 

 

 

 

 

 

 

成功したのは誰のおかげ④

こんな会社は潰れます~その109

 

 

 

お店を開業して成功するには、偶然と必然、いろんな要素があります

 

うちの社員のなかで、数少ない成功だった例をあげましょう

だったというのは、途中までは成功していたということです

 

 

 

 

 

 

うちが運営している中の店にテナントがあったのですが、そこは県外からの出店でした

 

儲かっていないまでは言えない状況だったのですが、他県から単身赴任していた社員を帰らせたいと考えていました

 

 

 

 

 

そこで、出店、独立を考えていた料理人であるうちの社員が名乗りを上げたのです

 

そこはラーメン店でありました

 

 

 

 

 

 

 

料理人というのは、ごだわりがあります

 

この社員は和食の料理人で、本当は和食の小料理屋のような店を出したかったのですが、

 

 

厨房設備等がほとんど無償で手に入るということ、既存の売上が安定していたため、リスクが少ない、社員ということで格安の家賃を会社が提示していたなどなど、

 

この料理人はこだわりよりも、実を取って成功しました

 

 

 

 

 

 

実際、売上は300万円から400万円と安定していました

 

 

ピンとこない方もいらっしゃると思いますが、個人の飲食店でこれだけ売るというのは大変なことです

 

 

 

 

 

 

個人のオーナーの場合、夫婦で経営することが多いので、売上から経費を差し引いて30万円くらいが残らなくては存続しません

 

 

 

ただ、実際は100万円に満たない売上で苦しんでいるオーナー

はざらにいます

 

 

 

売上300万が保証されて、初期条件もいいので、約1割くらいは手元に残ったのではないでしょうか

 

 

つまり、月額30万円で、しかも、給与ではなく経費で使える部分が多いので、実際のサラリーマン時代よりも手持ちが多くなりました

 

 

 

と、ここまでは良かった話です

 

 

 

続きは次回

 

 

 

では

 

 

 

 

 

 

詐欺師とか冤罪の人たちの心理を考える

こんな会社は潰れます~その108

 

 

 

 

ある悪い状況で長いこと追い込まれると、おかしくなってしまうと思うのですが、ちょっと、別の面から話したいと思います

 

これも、独自の考え方で、特に心理学などを勉強しているわけではないので、鵜呑みにしないでください

 

 

 

 

 

 

 

詐欺とか冤罪のニュースが世間に出ると、この儲からない会社にいることでの心理的な変化で似たような感覚を覚えます

 

 

特に冤罪は、実際、無実の人と有罪の人がいるわけで、裁判での証拠の認定などで、裁判官が客観的に判決を下します

 

 

前にもちょっとふれましたが、真実と事実は違うのです

もちろん、無実でも、証拠をでっち上げられ、有罪になる場合もありますが、実際に事件を起こしていても無罪になる場合があります

 

 

 

 

 

僕が思うのは、人間の記憶というのは曖昧で、追い込まれると都合のよいように書き換えられる場合があるのではないか、ということ

 

 

 

つまり、罪を犯していても、支援者に無実だと言われ続けると、『本当は無罪なのだ』と思い込むような気がするのです

 

詐欺師もそうですね、自称教祖だと言っているうちに、自己暗示にかかり、本当にそう思い込んでいしまう…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

話が飛躍するかもしれませんが、うちの経営陣も理解に苦しむ言動、行動をします

 

うちの会社の社員はすばらしい、

自分は仕事ができるのに、儲からないのは社長のせい、

自分は仕事ができるのだから、ちょっとくらい会社のお金を私用に使ってよい、

いつかは神風が吹いて、会社が好転する…

 

 

…やっぱり、思い込んでおかしくなっていると思うんですよ

 

 

 

 

 

あまりにも、悪い状況に瀕していると、現実逃避をすると思います

 

役員だって人間ですから、自分だけが正しいと思い込むのも無理ないかもしれません

 

 

 

でも、ダメな役員だからダメな会社なのです

 

その認識を改めなければ良い会社にはならないでしょう

 

 

 

 

 

 

 

変な話をしていますが、宗教などに誘うつもりはないので安心してください

 

 

では

 

 

 

 

 

 

追い込まれた人間の言動は理解に苦しむ

こんな会社は潰れます~その107

 

 

 

うちの会社の話

全く改善の余地が見られないまま、いたずらに日々が過ぎて行っています

 

 

 

会議で、人手不足の話になり、いつも社長は『人は集まるのか?』と気にしています

 

社員A『都会のコンビニでは外国人労働者ばかりですよ』

 

社長『都会と田舎では違うからな、でも、いずれ外国人労働者を確保する時代もくるだろう』

 

ここまではいつもの話なんですが、

 

 

 

社長

『おい、○○(僕の名前)、外国人労働者を雇うためのシステムを考えろ』

 

 

 

今言う?……

 

 

 

 

 

 

確かにいつかは必要になるでしょう、でも、我々サービス業はこれから春休みなどを迎えるなか、現在は売上が落ち着いていて、逆に人を削っているため、今は忙しいのです

 

月末も忙しいのに…

 

 

今言う?……

 

 

 

 

 

 

 

こんなこと今に始まったことではないですけどね…

でも、うちの会社、先月2月は1年の中で売上は最低月…

 

確実に社員の給料が遅れるのが分かっているなか、

 

 

今言う?……

 

 

 

 

大体、寮を完備したり、待遇がよくなければ、外国人に限らず、人なんか来ません

 

お金がない、ボーナスがない、給料も遅れるから、人が来ないんじゃないすか

 

 

外国人労働者の前にすることがあると思いますがね

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

また、レストランの中には、赤字の店があり、コンセプトの見直しが必要だけれども、いい案がない、お金もない…

 

社長

『店長!このままだと売上はジリ貧だ、何かアイデアを出せ!』

 

 

 

 

 

 

…はあ?

 

 

店長にそんなこと言う?

 

 

 

役割分担ですよ、店長はまず、店を切り盛りすること、

 

コンセプト変更なんて政策レベル、

そもそも何もやってない担当役員の仕事だろ!!

 

 

 

 

社長が言えば、もちろん『はい』と答えます

 

 

誰に何を指示するかもわからなくなっているのは異常です

 

 

こんな会議が何年も続いています

 

 

 

では