夢みたいな話はない①

こんな会社は潰れます~その140

 

 

 

さて以前、資産の流動化の話をしました

 

一般的にはどうあれ、うちの会社の場合、目の前の運転資金が不足しているので、

 

 

ホテルを一部売却して、投資家に対し、家賃のようなカタチで利回りを保証する、というものでした

 

 

しかも、売却したホテルについては今まで通り経営でき、将来的には買い戻しも可能というすばらしい条件なんです

 

 

 

 

 

そして、

その投資額、なんと60億円!!

 

 

 

 

 

…と言っても、皆さんにとっては額が中途半端なので、すごいかどうかはわからないところでしょう

 

 

 

 

 

 

 

 

うちにとってはホテル以外の部門の借金を含めても50億円くらいだと推測できるので、

 

銀行への借入金をすべて返済できるのです

 

 

 

 

 

しかし、60億円の投資に対しての対価として、月々投資家に支払わないといけませんが、

 

 

現在の銀行への返済に比べ3分の1から半分程度になるようなのです

 

 

 

 

そして、

すべて返済しても、10億円程度手元に残るため、老朽化している施設のリニューアルなどに使い、現状よりも売上アップが期待できるというものです

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こんな夢のような話を延々と1年くらい、社長は嬉々として話しています

 

 

 

 

 

 

…ホントなんでしょうか???

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今ここで僕がこんな話をするということは…

 

 

 

 

 

 

 

どうやら騙されているのではないか、と確信したからです

 

 

 

 

 

次回に続きます

 

 

 

 

では

 

 

 

 

 

 

 

 

 

同族なら身内同士は仲良くしないと大変なことになりますよ⑦

こんな会社は潰れます~その139

 

 

 

社長と副社長同士は仲が悪いわけではないのですが、

会社の発展のために、どういう会社を作っていくかを真剣に考えていくうえで、

 

特定の役員によって、情報源が限定されていることに気付かず、結果として、大事な人事権を手放してしまいました

 

 

 

 

 

結局、現場長である役員が自分の気に入った社員のみを昇進させていることになるので、

 

『社員の給料は誰が払っているんだ』とい問いかけに対して、

 

 

『社長でも副社長でもなく、現場の長である役員になりました』というのが答えです

 

 

 

 

 

実際、はっきり、社員に対して、

『俺が○○円上げてやったから』と堂々と言ってます

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな状況でも、社長は自分が給料を決めていると思い込んでいるので、悲しいばかりです

 

 

 

 

 

 

同族以外の役員は有限責任なので、会社が潰れても債務をかぶるリスクがないのに、

 

人事権を取ったということは、会社を好きに牛耳れるということになります

 

 

 

あとは、社員を人質に取ったようになっているので、

『そんなことしたら社員が辞めます』とか脅しをかけ、自身のやりたい放題の状況を作ります

 

 

社員が辞める時、社長に直接言わせなくしたのも、社員のことは社長よりも知っているぞ、と思わせるためです

 

 

 

 

 

 

 

同族たちのコミュニケーション不足により、自分たちの意図しない会社になってしまいました

 

 

 

社長、いいかげん気づいてね

 

 

 

 

では

 

同族なら身内同士は仲良くしないと大変なことになりますよ⑥

こんな会社は潰れます~その138

 

 

 

新卒の社員の初任給が他社より高い、といってもせいぜい1万、2万の話なので、

 

中途採用の社員の給与水準はさらに低いわけです

 

 

 

すると、どうなるかというと、

 

中途採用の社員を昇進させるしかなくなります

 

 

 

 

ここで、新卒社員は社長が評価し、中途入社の社員は副社長をはじめとする役員が評価するものだから、

 

中途社員の給与を上げれば、バランスをとって、入社2,3年の社員もベースアップしていく

 

 

 

 

 

 

 

 

通常なら2,3年に1回のところが、毎年、ひどいケースになると、

 

2階級昇進の特進など、スーパーインフレな状況がおこります

 

 

何度も言っていますが、ここ10年ボーナスが出ていない会社なんです

 

 

 

 

 

おかしいと思いません?

 

 

 

 

 

通常であれば、月給は低めに抑え、ボーナスで各社員の年収を上げるという会社が多いと思うのです

 

だが、逆にボーナスが出ないから、せめて月給だけでも上げてやろうという、

 

本末転倒な状況になっていることに、役員の誰も気づいていない、

 

 

 

ほんと、おかしな会社です

 

 

しかも、その昇進が実際の利益向上に伴うものでも、社内試験のような資格取得に伴うものでもなく、

 

役員の好き嫌いによって給与が決められているのは明白です

 

 

 

 

 

うちの会社で言うと、上は課長止まり、一般の社員も係長止まりなので、

 

上は年寄りばかり、昇進は頭打ちなので、中間層は辞めていく、の悪循環です

 

 

 

こういったところも潰れそうな原因のひとつです

 

 

 

 

では

同族なら身内同士は仲良くしないと大変なことになりますよ⑤

こんな会社は潰れます~その137

 

 

 

 

役員さんたちの給料は、目いっぱい高く設定している状況のなか、

 

『儲かっているのだから、こいつらの給料を上げなくてはならない』

となります

 

 

 

 

とんだ勘違いなのですが…

 

 

 

 

 

まず、儲かっていないのに、『借金して出店して、社員に給料をまわさない』と思っているところが根底にあります

 

 

そして、その歪みは新卒社員の給与額へと向かいます

 

 

 

 

 

 

 

 

僕をはじめとして、新卒採用として入社した人間も大半を占めるなか、前述したとおり、

 

他社と比べて、新卒社員の給与が高い、という状況がありました

 

 

 

 

 

それは、現在は中途採用の社員でまわしながらも、将来的には新卒社員中心の会社にしていくという社長の長期計画だったのですが、

 

 

 

 

 

現在の中途社員で構成された役員や副社長からみると、情もあって、

 

中途入社の社員にお金をまわすべきだ、という考え方になります

 

 

 

 

 

 

そんな状況下で、役員に全社員の給与を開示したものだから、

 

『○○(僕の名前)のほうが、○○(中途採用の店長)より給料が高いじゃないか!』

 

という話になります

 

 

 

 

そこで、どんどん給与のインフレがはじまるわけですね…

 

儲かっていない会社なのに…です

 

 

 

 

 

きちんとした給与体系の仕組みもあるのですが、その仕組みの中では、

 

役員たちの納得する給与を中途採用の社員に出せないことも問題となります

 

 

 

 

次回に続きます

 

では

同族なら身内同士は仲良くしないと大変なことになりますよ④

こんな会社は潰れます~その136

 

 

 

 

さて、社長の将来的な人事を踏まえての独断で決めた給与体系と、現実に即した給与体系を望む役員のなかでの攻防が始まります

 

 

 

副社長は新卒社員とは接点がなく、情報も中途社員からの報告しかなかったために、

 

中途採用の社員が即戦力で新卒社員は役に立たない』

 

中途採用の社員と新卒社員の給与にあまり差がないので、中途社員はやる気にならない』

 

 

 

 

 

 

副社長の中で、

『新卒社員の給料の割に中途社員の給料が安すぎる』という構図が出来上がります

 

 

 

 

 

言っていることも一理あるし、実際、借り入れをして出店を続けているため、

会社全体は赤字、儲かっている店舗も多々あった状況下でのことですから

 

 

 

社長も赤字なのに新卒社員を採用し続けているという引け目もあって、このような声に応えるのも仕方がないという雰囲気が支配していました

 

 

 

 

 

 

 

こうして、まんまと全社員の給与を把握した役員はどうなるか…

 

 

自分の担当部門と他部門の給与を比較します

 

 

 

『店長なのになんでこんなに給料が少ないだ』ならまだしも、

『こいつの給料のほうが高いのはおかしい』

 

こんな状況になるのは目に見えていましたが…

 

 

 

 

 

社長が微妙な給与バランスを保っていたものを、

それぞれの物差しでそれぞれに勝手に給与を設定するようになります

 

 

 

 

では

 

 

 

 

 

 

同族なら身内同士は仲良くしないと大変なことになりますよ③

こんな会社は潰れます~その135

 

 

 

 

 

全社員の給与を知るに至った担当役員たち…

 

 

 僕の個人的な感覚ですが、会社には何部門かあり、同じ社内といえども、

 

給与体系は微妙に違って当然だと考えます

 

 

 

 

特にうちの会社の場合は、赤字のホテルを買い取った経緯もあり、給与は低めに設定されていました

 

そして、新卒社員として入社した僕らは、期待値というものもあり、一般の新卒社員よりは少しですが、高くもらっていました

 

 

 

 

そもそもは社長が将来的なことも考えて、

中途社員でも初期に入ったものは高め、その後に入社した中途社員は低め、新卒社員は他社よりもちょっと高めと、社長なりに調整していました

 

 

 

しかし、人事担当の社長はこのことを副社長に話をしていなかったのです

 

 

 

 

 

しかも、

役員に昇進させながらも、中途入社だった彼らと、社長はコミュニケーションが十分でなかったのに、全社員の給与を開示してしまいました

 

 

 

 

 

 

 

うちの会社の特徴として、中途入社の役員が中途の採用を、新卒の社員を社長が担当と役割を分担しています

 

最初のうちは、個別案件として、中途入社の社員の給与を社長と相談しながら決めるといったカンジでした

 

 

中途社員は社長とあまり接する機会がなく、副社長は逆に社長の担当みたいになった新卒社員と接しにくくになり、

 

 

いつしか中途社員は副社長に近づいていきます

 

 

社長が人事の面で全権を担っていたのに、担当役員がそのバランスを崩すことに成功しました

 

 

 

では

同族なら身内同士は仲良くしないと大変なことになりますよ②

こんな会社は潰れます~その134

 

 

 

 

ちょっと変わっていますが、社長と副社長の2人がワンマンなうちの会社

 

なんとか自分たちに権限が欲しい残りの役員たち…

 

 

 

 

 

残りの役員がとったこととは、

 

『店長や支配人は自分の部下の給料も知らない、それぐらいの権限がなければいけないでしょう!』

 

 

 

『まず私たちが確認し、個別に店長や支配人に部下の給与を教えます』

 

そう言って、全社員の給与の知る権利を得ました

社長もやむないというカンジでしたが…

 

 

こうして、それぞれの担当役員は全社員の給与金額を把握しました

 

まあ、それくらいは普通のことだ、と考えるかもしれません

 

 

 

 

 

 

 

問題なのは、これを実現するために、

副社長を丸めこんだことです

 

 

社長と副社長どちらが許可してくれやすいかを天秤にはかり、使い分けることに成功したのです

 

 

二人がワンマンということ、このことが後々大きな問題を生み出していくのです

 

 

 

 

 

 

 

給与は社長がすべて決めていて、副社長も知らない状態でした

 

それに不満を持っていたことと、

店長や支配人が経営者感覚を持つには、ヒト・モノ・カネを掌握することが不可欠だ

と考えていた副社長は、都合良く利用されたというわけです

 

 

 

 

 

 

よその会社のことは知りませんが、

 

役員が全社員の給与を把握している会社ってそんなにないと思います

 

 

 

 

それを役員に全社員の給与を開示したら、どうなるかは明白です

 

 

 

 

では