本部費という便利な財布

さて、数値設定のいい加減さに驚くと思いますが、さらに、

都合のよい本部費というものが存在します

 

 

それは、部署ごとの損益表に計上されない、ずいぶんと便利なものなのです

 

本来、本部費というのは、新規出店とか、開業費に近い大規模改修、備品の購入、修繕費など、あらかじめ予算計上しているものだと考えています

 

つまり、この経費を含めて、最終損益を黒字にすべく年次目標を立てる、これが正しい姿なのですが、

 

 

 

 

うちのようなやり方をしている会社には、本部費もくそもないのです

 

きちんと予算を立てた中で、はじめて本部費が存在するのに、

突発的な経費が発生した場合に、何でも本部費という間違った風潮があるのです

 

なぜなら、

それを店舗の負担にしてしまうと、評価面で不利になるからという考え方です

 

これは一理あって、

きちんとルール化していればいいのですが、

その場の雰囲気だと、非常に恣意的なものになってしまいます

 

もし、店舗の負担にしない場合は、

本部というものを存在させ、全額そこの経費にするか、

突発的な修繕費などは各店舗で分担させるか、

 

いずれにしても、見える状態にして、どこかに経費計上しなければいけません

 

もちろん、予算を立てるときに、老朽化が目立つ店舗については、初期条件の負担を軽減することで、突発的な経費に関しても、全額計上するのが、正しい計上の仕方でしょう

 

 

 

 

 

『金額が大きいから本部費で』『店舗がかわいそうだ』

などということで店舗計上しなければ、あるべき経費が表に出たり、出なかったりで、どんぶり勘定と変わりません

また、隠ぺいも可能で、担当部署が利益が出ているよう社長に誤解させることもできます

 

予算主義という前提を知らないのに、 社長も役員も間違った本部費の使い方をする

 

それに、

社長も役員も会社の実情を知り、あえて、厳しく店舗の利益を追求しなければならないのに、見せかけの利益を出して、店舗を褒めることに何の意味があるのでしょう?

 

ダメな会社です

 

 

では  14