こんな会社は潰れます~その115
さて、彼のお店が何故失敗したのかというと、
まず、お客さんのことを誤解していた、ということです
彼は完全に、『お客さんは自分のお客さんだと思い込んでいて、多少無理なことを言ってもわかってくれる』とでも思っていたのではないでしょうか
確かに俺の味がわからない奴は来なくていい、というお店はあるにありますが、これは、
コアなお客さんしかいなくても、その味を求めるユーザーが、一定数存在してはじめて商売が成り立つ、というものなので、商品が変わっても支持されることを保証したものではないのです
ラーメンにプラス総菜があって魅力あるお店だったのに、メインのラーメンがなくなってしまっては、惣菜だけで来店する目的にはなりません
ラーメンの目的で来店するお客さんはやっぱりラーメンでしか満たされません
お客さんだって、惣菜専門店をする、といっても、まさか店構えを変え、ラーメンがなくなるなど思っていなかったと思います
あるいは、『あー、この店終わったな…』というお客さんも多数いたのではないでしょうか
サイレントマジョリティ、の存在を彼は理解していなかった、というか、傲慢になっていて、耳に届かなかったのでしょう
『お客さんのいいんじゃないの?』ということばはあてにできませんね
こうした日々の売上をうけ、『ラーメンもはじめました』、と宣伝するもお客さんは戻りませんでした
以前の店よりも、多く雇ったアルバイトも仕事がありません
では