こんな会社は潰れます~その55
うちの会社の役員がよく、
『お前たち、100円売ったら、いくら儲かるか知ってるか?』
『原価が30円で、人件費が20円で、経費が…で10円しか儲からないんだぞ』
とか、偉そうに言っているが、
わかるわけないだろう
そう思います
なぜなら、商品によって原価率は違うし、かかる人件費も違う、売上が変われば諸経費の比率も変わる、なにより、
経費を分けることができないからです
いかにうちの会社の役員が、経費のことをわかってないかがわかります
では、どうやって考えたらいいか、ざっくりとしたシュミレーションをしたいと思います
健康サプリメントの通販の場合
まず、1か月1袋2000円と設定します
ここで、2000円台に設定したのは1日100円以下となるので、健康にかけるお金としては負担感がないと考えるからです
どこかに製造を委託し、1袋500円で仕入れます
原価率25%なので、割高に思えるところですが、一般に売られている食材と違い、値段が分かりにくいサプリメントというのがミソです
通販でしか販売しない所が多いのも、原価を分かりにくくするためです
では、経費ですが、テレビでのみ広告費を月額500万円かけるとします
具体的に損益ベースに乗せようと思うと、1か月に5000袋販売が必要でしょうか
この場合、
2000円×5000袋=10,000,000(1千万円)
月に5000人というと47都道府県で1県100人以上必要なのですが、テレビCMという点では可能な数字でしょう
この場合の1か月の収支で言うと、
売上(1千万円)-仕入(250万円)-広告費(500万円)=250万円
この250万円がすべて自分の報酬とはなりません
この中からむりやり、
家賃20万円、アルバイト10名×10万円、諸経費30万円で計150万円かかるとすると、
100万円が残ります
この売上と経費のバランスではじめて売上の10%が残るということなので、
2000円の1袋が売れると200円残ります
2000円のうちの1000円が広告費というのは通販ならではだと思いますが、普通の食べ物など原価の分かるものを販売する場合は、原価率が高めになるので、利益率は下がるでしょう
表題の100円売ったらいくら儲かるかというのは、
あくまでも結果論であり、その結果論が予測できる人間でないといくら儲かるとは言えないと思います
上記のシュミレーションにより10%残るというのと、数値をかじって適当に10%といううちの会社の役員の考え方とは雲泥の差があると思います
では